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ゴールデンウィークが明けたあとの5月や6月に、沖縄旅行を考えている方は多いのではないでしょうか。ただ、この時期の沖縄は梅雨のシーズンに当たります。「せっかく行くのにずっと雨だったらどうしよう」と、日程を決めるときに迷ってしまいますよね。
この記事では、気象庁と沖縄気象台が公表しているデータをもとに、沖縄の梅雨の平年の時期と、過去10年の梅雨入り・梅雨明けの日付、那覇の月ごとの雨量を確認していきます。そのうえで、梅雨の時期に沖縄を旅行するときに困らないための4つの備えをまとめました。
沖縄の梅雨の時期は平年で5月10日頃から6月21日頃
まずは、沖縄の梅雨がいつごろ始まって、いつごろ終わるのかを確認しておきましょう。本州よりもひと足早いのが沖縄の梅雨の大きな特徴です。
気象庁の平年値と早い理由、過去の記録と離島の梅雨
気象庁のまとめでは、沖縄地方の梅雨入りの平年は5月10日頃、梅雨明けの平年は6月21日頃とされています。ここでいう「平年」は、1991年から2020年までの30年間の平均の時期のことです。同じ表で九州北部の梅雨入りの平年は6月4日頃とされていて、沖縄の梅雨は本州や九州よりもおよそ1か月早く始まることが分かります。
沖縄気象台の解説資料によると、梅雨は季節現象なので、梅雨入りや梅雨明けには平均して5日間ほどの「移り変わり」の期間があるそうです。発表される日付はあくまで「〜日頃」で、その日を境にぴったり天気が切り替わるわけではありません。
なお、沖縄気象台の「沖縄県の気候」のページでは、梅雨入りの平年を5月9日頃、梅雨明けを6月23日頃と紹介していました。気象庁の梅雨入り・梅雨明けのページとは日付が少しずれていますが、平年値を計算する期間の違いによるものと考えられます。旅行の計画では、どちらの場合も「5月上旬から6月下旬ごろ」と幅を持って考えておくと安心でしょう。
沖縄気象台が2026年5月に出した解説資料では、統計を始めた1951年以降で、最も早い梅雨入りは1980年の4月20日頃、最も遅い梅雨入りは1963年の6月4日頃と紹介されていました。
梅雨明けについては、2026年6月の解説資料に記録がまとめられています。最も早い梅雨明けは2025年の6月7日頃、最も遅い梅雨明けは2019年の7月10日頃だったそうです。つまり、梅雨入りは4月下旬になる年もあれば6月にずれこむ年もあり、梅雨明けも6月上旬から7月上旬まで大きな幅があるということですね。
沖縄気象台は、梅雨入りの時期を「かなり早い」から「かなり遅い」までの5つの階級に分けています。平年並は5月6日頃から5月14日頃、梅雨明けの平年並は6月21日頃から6月23日頃とされていました。毎年の発表では、この階級もあわせて伝えられています。
沖縄地方の梅雨入り・梅雨明けは、沖縄本島だけでなく、宮古島や石垣島などの先島諸島を含めた沖縄地方全体として発表されています。沖縄気象台の2026年6月の解説資料には、各地の梅雨期間(5月4日〜6月28日)の降水量が載っていました。
那覇が平年比170%だったのに対し、宮古島は466.5ミリで118%、石垣島は540.5ミリで141%、与那国島は579.5ミリで166%でした。同じ年の同じ梅雨の時期でも、島によって雨の多さにはかなり差があったことになります。離島へ足を延ばす予定がある方は、行き先の島ごとの天気予報も確かめておくとよいですね。
また、梅雨入りや梅雨明けのニュースで伝えられる日付は「速報値」です。沖縄気象台の資料では、梅雨の時期に関する気象情報は、その日までの天候と1週間程度先までの見通しをもとに速報として発表するもので、後日、実際の天候の経過をもとに時期を総合的に検討して確定する、と説明されていました。年によっては、確定値で日付が変わったり、梅雨入り・梅雨明けが「特定しない」とされたりすることもあるようです。
那覇の湿度の平年値も見ておくと、5月は78%、6月は83%でした。気温が上がるうえに湿度も高い時期なので、旅行中は汗をかいたり、洗濯物が乾きにくかったりすることも想定しておくとよさそうです。
過去10年の梅雨入り・梅雨明けと那覇の雨量
平年の時期が分かったところで、実際の年ごとの日付も見ておきましょう。気象庁が公表している確定値をもとに、2017年から2026年までの10年分を表にまとめました。
年ごとの梅雨入り・梅雨明けと、6月が最も多い那覇の降水量
| 年 | 梅雨入り | 梅雨明け | 梅雨の時期の降水量(平年比) |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 5月13日頃 | 6月22日頃 | 110% |
| 2018年 | 6月1日頃 | 6月23日頃 | 75% |
| 2019年 | 5月16日頃 | 7月10日頃 | 131% |
| 2020年 | 5月16日頃 | 6月12日頃 | 168% |
| 2021年 | 5月5日頃 | 7月3日頃 | 140% |
| 2022年 | 5月4日頃 | 6月20日頃 | 214% |
| 2023年 | 5月18日頃 | 6月25日頃 | 63% |
| 2024年 | 5月21日頃 | 6月20日頃 | 187% |
| 2025年 | 5月5日頃 | 6月7日頃 | 99% |
| 2026年 | 5月4日頃 | 6月29日頃 | 147% |
この10年間で見ると、梅雨入りが最も早かったのは2022年と2026年の5月4日頃で、最も遅かったのは2018年の6月1日頃でした。梅雨明けは2025年の6月7日頃が最も早く、2019年の7月10日頃が最も遅くなっています。
表の右の列は、梅雨の時期に当たる5〜6月の2か月間の降水量を、平年と比べた割合です。気象庁の説明では、沖縄と奄美は5〜6月の値で計算しているとのこと。63%と少なかった2023年もあれば、214%と平年の2倍を超えた2022年もあり、年によって雨の量に大きな差があることが分かりますね。
2026年の梅雨は、平年より6日早い5月4日頃に始まり、平年より8日遅い6月29日頃に明けました。沖縄気象台の解説資料によると、5月4日から6月28日までの那覇の降水量は854.0ミリで、平年の501.8ミリに対して170%でした。一方、那覇の日照時間は212.2時間で平年の79%にとどまっていたそうです。
同じ資料では、6月1日に国頭で229.5ミリ、15日に渡名喜で230.5ミリの日降水量を観測し、どちらも6月としての記録を更新したと報告されていました。5月には線状降水帯が発生して大雨になった所もあったそうで、梅雨の沖縄では短い時間に強い雨が降ることがあると分かります。
気象庁の平年値(1991〜2020年)で、那覇の月ごとの降水量を見てみましょう。
| 月 | 降水量 | 平均気温 | 日照時間 |
|---|---|---|---|
| 4月 | 161.0mm | 21.5℃ | ― |
| 5月 | 245.3mm | 24.2℃ | 138.2時間 |
| 6月 | 284.4mm | 27.2℃ | 159.5時間 |
| 7月 | 188.1mm | 29.1℃ | 227.0時間 |
那覇では6月の降水量が284.4ミリで、1年の中で最も多い月になっています。5月の245.3ミリも、9月の275.2ミリに次ぐ多さでした。梅雨が明けた7月になると降水量は188.1ミリに減り、日照時間は227.0時間と、6月より大きく増えています。
5月と6月を合わせた梅雨の時期の降水量の平年値は、那覇で529.7ミリです。沖縄気象台の資料では、梅雨の時期の那覇の最大値は2024年の1238.5ミリ、最小値は1991年の56.0ミリとされていました。同じ梅雨の時期でも、年によっては平年の倍以上の雨が降ることもあるのですね。
沖縄気象台の「沖縄県の気候」では、6月に入ると梅雨前線の活動が活発になって強い雨が降ることも多くなる、と説明されています。そして、梅雨明けすると一転して晴れて蒸し暑い日が多くなるそうです。
梅雨の時期の沖縄旅行で困らない4つの備え
梅雨の時期でも、沖縄旅行を楽しむことはできます。ここでは、公的な情報と現地の観光情報をもとに、旅行前と旅行中にしておきたい4つの備えを紹介しますね。
4つの備え:日程・雨の降り方・雨具と屋内の予定・大雨の情報
1つ目の備えは、日程の選び方です。沖縄在住の編集部が運営する観光メディア「UMUI Clip」では、梅雨の時期を前半・中盤・後半に分けて紹介していました。それによると、5月上旬から中旬の前半は比較的晴れ間もあり、5月中旬から6月前半の中盤は雨が多く最も梅雨らしい時期、6月中旬から下旬の後半は晴れの日が増えてくるとのことです。日程を選べるなら、梅雨入り直後や梅雨明け前後を狙うのもひとつの方法と紹介されていました。
ただし、過去10年の表で見たように、梅雨明けが6月7日頃の年もあれば7月10日頃の年もあります。「この日なら必ず晴れる」という時期はないので、日付だけで決めず、出発の1週間前くらいから週間天気予報を確かめるようにすると安心です。
旅行会社「しろくまツアー」の沖縄の梅雨の解説では、ゴールデンウィーク以降から6月にかけては比較的予約しやすく、格安で旅行しやすい期間だと紹介されていました。一方で、梅雨明け前の6月中旬から下旬にかけては特に強い雨が降ることが多く、台風も発生しやすくなるとして、梅雨前線と台風が重なったときの大雨・暴風に注意するよう呼びかけています。実際に2026年の6月も、沖縄気象台の資料によると台風第6号と第7号の影響で曇りや雨の日が多くなっていました。
服装についても、同じ解説の中で、梅雨の時期の沖縄は気温が高めで蒸し暑いので半袖など夏向けの服装がよいとしたうえで、濡れたまま冷房の効いた屋内に入ったときのために、長袖のパーカーなど羽織れるものを持っておくとよいとアドバイスしていました。那覇の5月の平均気温は24.2℃、6月は27.2℃なので、基本は夏服で、羽織りものを1枚足すくらいがちょうどよさそうですね。
2つ目の備えは、沖縄の雨の降り方を知っておくことです。沖縄の観光情報サイト「沖縄ナビ」では、本州の梅雨はどんよりした空が数日続くのに対し、沖縄の梅雨は豪雨が短時間降り、すぐに晴れ間が見えるスコール型が多い、と紹介されていました。UMUI Clipでも、沖縄の梅雨は一日中雨が降り続く日ばかりではない、と書かれています。
沖縄北部の観光支援サイト「やんばる旅なび」は、スコールは天気予報でも予測できず、短時間でやむ場合がほとんどなので、無理をせずしばらく雨宿りをするのもよい、とアドバイスしていました。急な雨に慌てないよう、行き先の近くで雨宿りできる場所を意識しておくと気持ちに余裕が持てますね。
3つ目の備えは、雨具と屋内の予定を用意しておくことです。やんばる旅なびでは、外出には折りたたみ傘かレインコートを持っていくこと、雨の中を歩く必要があるときは動きやすいレインコートを持ち歩くことがすすめられていました。両手が空くレインポンチョなら、荷物が多い旅行中でも動きやすいでしょう。
同じサイトでは、雨に濡れずに楽しめる場所として、北部なら海洋博記念公園の美ら海水族館や海洋文化館などの屋内施設、那覇なら市場本通りや平和通り、むつみ通りなどのアーケード街、公設市場が紹介されていました。晴れたら海やビーチ、雨なら屋内というように、予定を2通り考えておくと、天気に振り回されずに過ごせます。
4つ目の備えは、大雨の情報を確認することです。沖縄気象台の資料にあったように、梅雨の時期には線状降水帯が発生したり、1日に200ミリを超える雨が降ったりすることもあります。気象庁の梅雨入り・梅雨明けのページでも、梅雨期は大雨による災害が発生しやすい時期だと注意が呼びかけられていました。
旅行中は、気象庁や沖縄気象台が発表する警報・注意報や、自治体の避難情報を確認するようにしましょう。川や海の近く、崖の下などへは、大雨のときには近づかないことが大切です。レンタカーで移動する場合も、雨が強いときは無理に運転を続けず、安全な場所で雨が弱まるのを待つようにしてくださいね。
X(旧Twitter)では、「4月の沖縄はムシムシしていたけれど海はとてもきれいだった」という声や、修学旅行が土砂降り続きだったという話も見られました。天気は旅行の思い出を大きく左右するものだからこそ、事前の準備で不安を少しでも減らしておきたいところです。
沖縄の梅雨の時期のおさらい
沖縄の梅雨の時期について、気象庁と沖縄気象台のデータをもとに紹介してきました。最後にポイントをまとめておきます。
- 沖縄の梅雨は、平年で5月10日頃から6月21日頃まで。本州や九州より約1か月早く始まります。
- 過去10年では、梅雨入りは5月4日頃から6月1日頃、梅雨明けは6月7日頃から7月10日頃まで幅がありました。
- 那覇の降水量は6月が284.4ミリで1年で最も多く、梅雨明け後の7月は日照時間が大きく増えます。
- 沖縄の梅雨は短時間に強く降るスコール型が多いとされ、一日中雨の日ばかりではありません。
- 旅行では、日程の選び方、雨の降り方の理解、雨具と屋内の予定、大雨の情報の確認の4つを備えておくと安心です。
梅雨の時期は雨が多い一方で、海の美しさや緑の濃さを感じられる季節でもあります。最新の天気予報をこまめに確認しながら、梅雨の沖縄ならではの景色も楽しんでみてくださいね。